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801魂の修行中。
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はいはいもしもしなによ夜中にそうだよ一体何時だと思ってるのよもうジジイなんだからこんな時間に起こすなって言ってるのよ俺は。は?ロックンロール?そりゃロックの魂は死ぬまで持ちますけどね、それだけじゃ生きられないんですよ当たり前ですよ。あんた自分はどこでもちゃっかり寝るくせに、俺の睡眠は妨害すんのね。それで、どうだったの大阪…だっけ?握手会…だっけ?ごめんごめんてホラいや寝ぼけてただけて、愛しい正君がどこにお仕事か知らないなんてあるわけないじゃないのもちろんよ。んで太朗ちゃんは?ふたりで呑んでるわけ?ああやっぱりねスタッフさんたちはもう帰っちゃって飲み直すつもりが太朗ちゃんが爆睡…ありがちなパターンだよね。でも気をつけてそいつ俺に寝たふり使ったことあるから、今も正君が俺に電話すんの聞いてるかもてごめん冗談だってば怒らないでよホント太朗のことになるとムキになるし、それをちょっとでいいから俺にも優しくしてよえ、いつも優しかったことなんてないでしょいやいやいやごめんなさいうそうそ嘘だってば、とりあえず寝てる竜ちゃんに手出しはおやめ下さいお願いします。もう閉店じゃないの?おいおいこんな時間にまたビール注文すんの若いねあなた。あ~そっちにもちゃんと朝までやってるお店あるの。はいはい。もういいから早くホテル戻りなさい。え、大丈夫でしょあんた細いけど力あるんだから、竜ちゃん背負って帰りなさいよ。いやいや俺は行けないから、ね?いや無理無理テレポーテーションまだ開発途中だし。は?バイク便?入らないし!!うん。明日何時に戻るの?いやだよ寝不足の正君ぼーっとしてるから来なくていいよ。家に帰って寝たら…は!?浮気!?ばかじゃないの誰がこんな淋しい独り寝をしてると…………。うん、じゃあ待ってる。また明日。はいはいわかった。うん。じゃあ、おやすみ。
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ふとした瞬間、彼はこっちをちらっと見る。首を上げればいいのに、視線だけで見る。うちで飼ってた猫もよくやるけど、すいっと視線をからめる、だけ。何も言わない。ライブ中にリズムあわせする時みたいに、笑ってくれたらいいのにな。
本を読む時にはめがねをかけるから、そうすると表情や視線がよく見えない。どうしてそんな縁のあるのをかけるのやら。オシャレらしいけど残念だなあって思う。あ、またこっち見た。
なんか悔しかったから、瞬間、ずいいっと近付いてやった。レンズ越しでも良く見えるように。俺からも相手からも。金髪とガラスにさえぎられた先の目が、ちょっと動揺した。あ、嬉しいかも。
「ねえ、用務員さん、名前ナカヤマさんっていうの…?」
その少年はゆっくりとこちらに近付いてきた。黒い少し長めの髪の毛をピンで留めていた。近頃は男だってのにピンかよ、と少年を見るが見たこと無い顔だった。新入生かと、道でも迷ったのかと話しかけながら、作業していた用務員室裏の灯油がおいてある小屋から出ようとした。出入り口に立っていた彼は後ろ手に、引き戸を閉めた。
「…なにすんの」
「だって用務員さん、かわいいんだもん」
言われたことも無い台詞を心で反芻し、髪の毛といい、おかしい世の中だと喉で笑った。
「そういうのはクラスの女の子にでも言ってやんなさいよ」
ドアの前の彼をどかそうと、肩に手を置いた瞬間、地面がひっくり返った。
「そういうのは、こうされても言えるの?」



「っていう夢を見たんだよ!」なかちゃんが襲われてその後はなんていうかぼんやり覚えてないんだけどまさか俺たちみたいな平凡なロックバンドが学校でまで一緒だったらこうなっちゃうのかなていうかそうなっちゃうのはまずいよね2人とも男の子なのに竜ちゃんもなかちゃんも!しかし全員学生だったらまだわかりやすい夢だったのに、なかちゃん用務員て似合いすぎだし笑えるし…て、渕どうしてそんな変な顔してんの?


「正君、さっきの科学の授業、寝てたと思ったらそんな夢見てたの?」
「赤ずきんちゃんて、最後狼の皮まで剥ぐの、知ってた?」
「え、知ってるよ」
「正君そういうの詳しそうだもんねぇ…昨日テレビでやっててつい見ちゃった」
「なかちゃんそういうの好きじゃないもんね」
「そりゃいやよーお腹からおばあさんと一緒に助けられてハッピーエンドで良かったのに」
「ちなみに元の民話では、おばーさんの血をワインだと騙されて飲んだり、猟師も通りかからないし」
「ええーーやめてちょうだいそういうの」
「ああいうのどんどん設定変わっていくから、昔の話は怖いの多いよね」
「じゃあ食べられて終わりだったっていうこと?」
「そうそう。狼の勝ちだよね」
「えー」
「俺が狼でも食べると思うよ。だって生きるために食べるんだもん。目の前においしそうな娘さんがいたらしょうがないでしょ」
「なんて夢がない意見なの!?」
「じゃあ明は食べないって言うの?」
「うーん…」
「お腹減ってるんだよ?次のご飯がいつかわかんないんだよ?」
「正君だったら食べない」
「は!?」
「赤ずきんが正君に似てたら、食べない」
「あっはっは!そんな話ししてるんじゃないし!!」
「…だよね」
「じゃあ俺も、赤ずきんが明に似てたら食べ…に、似てたら…」
「何笑ってんのよ」
「想像しちゃった!明が赤いずきんかぶってるの」
「笑いすぎだし!ホント失礼な人ね」
「まあ赤頭だったから赤ずきんみたいなもんだよ」
「…」
「最初は怖いと思ったけど、意外とやさしくていいやつだったりするかもしれないし」
「俺、最初怖かった?」
「すぐに狼は皮が剥がれてたけどね」
おかしなせかい。きみにはなしがつうじない。きみがなにをいってるのかわからない。むきあってはなしてるのにきゅうにないたりするし、かなしいかおをしてうつむいてわかれをいう。かなしいならいわなきゃいいのに、


おれは、わらってほしかっただけなのに。
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