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こわいこわいいやだいやだとずっとそれしか言わない。俺だって泣き叫びたいくらいに不安なのに、ずっとうわごとになるまでそればかりを。言葉は不安を煽り段々苛立たせた。やさしくなんてのは初めての俺には到底無理な話しでルールさえも解らないゲームは苦痛でしかなかった。男と女だったらどんなに良かっただろうかだってそういう風に出来てるんだからどちらかに負担をかけることも少ないんだと今更ながら自分たちのいびつな関係を嘆いたらそれこそ失礼なんだろう。でも失礼で言えばまるで被害者みたいな反応を繰り返すあんただって同じだよ。
「ねぇ正君、せめて、名前、呼んで」 PR |
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「…正君、俺妊娠したっっ」
あの時の正の顔は、横で見ていても尋常じゃありませんでした。意外とあの人の顔好きなんだけど、あそこまでひどい顔見たのは2回目くらいだろ。ゆらりと席を立ち上がって、とりあえず座ってと自分の椅子を竜太朗にゆずってこっちに歩いて来た。「明、どうしよう竜ちゃんが…」だったら俺も慰めちゃおうかなと思いきやいきなり胸倉を掴まれてシェイクされて「ブッコロス」ですって。すっごいカワイイ鳥がそういう台詞吐くシュールな漫画があったなあとか揺さぶられながら考えてたら平手打ちすべくの手がこっち向いたから、おいおい流石に冤罪なのにそれは酷いとご丁寧にお断りを入れようとした瞬間竜太朗がその手に縋り付いて「なかちゃんじゃないよっっ」ていうから助かったのだけれどそのせいで怒りは益々の御盛況誠にありがとうございます。 ドラマかととりあえず竜太朗の話しをきこうと2人に座るように自分の椅子を明け渡して、入口ドア近くに畳んであるパイプ椅子を取りに行こうと向いた瞬間、珍しく遅刻でブッチがドアを開けた。 「あ、竜太朗昨日はお疲れ~」 軽く手を振りながら入ってくる渕。ゆらり立ち上がる正。焦る太朗ちゃん。 ていうか何この状況、修 羅 場 。 |
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「俺が思うにやっぱ妖精はカワイイだけじゃダメだと思うんだよね。ティンカーベルみたいに」
「誰よティンカーベル」 「いるじゃんピーターパンの近くをいつもこうふらふらと」 「いたっけ…」 「彼女もいたずらするけど、まだまだ甘いっていうか」 「甘い…」 「んで、今度やる映画の妖精は気持ち悪いらしいから見たいんだよね」 「ピーターパン?」 「違うよ!スパイダーなんとかの謎ってやつ」 「ふぅん…」 「興味ない?」 「違うよよくわからない」 「何が?」 「ティンカーベルとスパイダーと正君のロマンチックさが」 「ロマンチックかな~…」 「あ~妖精に甘いとか言う時点で違うかも」 「失礼な。ロマンチックですよロマンチック街道ですよ」 「そういうパスタ屋あったよ」 「違うよロマンチック街道はドイツだよ」 「お~何かもうドイツなだけでロマンチック」 「じゃあハワイの次はドイツで」 「…え」 「ドイツで」 「…。」 「よろしくね財務省中山」 「…財布がロマンチックじゃないんですが」 「何言ってるんだ現実を見ろ!」 「…あれ、なんか見えないよ滲んで…」 |
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一緒といると、自分でいることを許されているような、輝いていられるような気さえして、「りゅうちゃんのほうが!」なんていうけど、俺からしたら俺だけじゃなくて皆を照らしてるあなたが憎いくらい。俺はひとも真っ暗な道も照らすことはできないから、前も後もすべては暗い暗い1本道にしかみえないんだよ。俺は謙作のような境地にいくことが出来ないと思う。未来が恐ろしくてたまらない。
ハリウッド映画みたいに、こうするしかないとかそういうどうしようもない状況にでも陥ればいっそ覚悟ができるのに。 |
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今回は京都寄り道しないの?と、イベント後に言われた。そういうけど、正直ここ最近関西来たから京都寄り道なんて、何年もやってないよ。竜ちゃんも明日友達と約束があるとかで、早々に帰らなきゃみたい。俺としては、このイベント後はしばらくオフだし(曲作りはあるけど!)寄り道でもしたいところではあるんだけどね、と言ったら明はちょっと笑った。この人の笑顔も、15年も見てるのに変わらない。バカみたいに笑ったり、皮肉に笑ったり色々するけど、今みたいにちょっと照れて笑う顔が俺は一番好きだ。彼の人となりを表している感じがすると思う。…ん?なんで照れてんの?
「マネージャーさん!俺と正くん、途中下車!!」 |
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