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だから言わんこっちゃない。いつもいつも体調管理って言ってるのあなたじゃない。ぶっちが体調崩すといつも叱ってるじゃないの。もうそんなことも言えないね、と責めるとちょっと赤い顔していやいやたまたまなんか最近寒暖激しいじゃんなかちゃん、とちょっと甘えるように言った。タクシーは気を使ってか静かに走ってくれて、余計に正君の呼吸音が車内に響いた。いつも冷たいと大好評の俺の手を正君の首にあてると猫みたいに目を細めて、寄って来た。うわ事務所いた時より熱上がってるじゃないこの人。鞄から飲みかけのペットボトルを渡すとちょっと情けない困ったような顔で受け取って飲んだ。ふっと息をつく姿は色っぽいというよりなんだか可哀相だ。いやでもやっぱり色っぽいかも。しかしそんなのじゃ騙されないよ俺はと心に誓って、首にあてたままだった手を外そうとしたら、相手の手に邪魔されてその場に留まらせられる。こっちを見はしない。
「なかちゃん」 視線で返事をすると少し笑うように空気が揺れて、うちにきてと言った。言われなくてもそうするつもりだったよ。分かってんでしょ。分かってて言ってんでしょ。 それで構わないけど。頷くと今度はこっちを見てから笑った。ちょっとだけ。 「あー多分、たつろー君と飲んで帰って窓開けたまま寝たからだなー」 またかよ! PR |
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