１２、逆転

「だから違うってあの子はそんなのないし、あっちもそんな気ないし、何もしてないし！」
「そんなの信じられる訳ないじゃないのいくら俺だってあなたが朝日浴びながら女の子と道路歩いてたら！」
「何もないったらないの！」
「じゃあ同じこと俺がやったら信じてくれる！？朝もはよ7時36分に家近くを女の子と駅まで歩いてたけど何もありませんでした」
「絶対信じられない」
「ほら！」
「でもホントなの明。知り合いの妹さんで、飲んでたら倒れちゃって帰れないし家遠いしで泊めただけ！」
「タクシーで帰らせればいいのに」
「家が埼玉の奥地で…」
「つかハメられてんじゃないのアナタ」
「何で！」
「知り合いの妹なら知り合いに連絡したらいいじゃない」
「あ」
「…」
「…」
「ごめんは？」
「ごめんなさい…」
「もういいや、信じるよ」
「あきらごめんね」
「いいってもう」
「…あ、あきらメールきてるよ（パカ）」
「…」
「…誰？」
「てめえまたキャバクラ行ったの…？」
「…あ」
「しかも昨日」
「…いやそのしょうがない事態で」
「朝会ったのはそれでかアフターか」
「違うのよそれは朝までナラさんと飲んでたからでアフターはなし！まじなし！！ホントなし！！」
「…」
「お、おあいこで…」
「今日、夜暇だよね」
「は、はい…」
「六本木に飲みに行こうね」
「六本木のどちらへ…」
「ルーパンのリリーちゃんに会いに」
「いやあのそれは避けたい事態…」
「『会いにきてねアッキー』ってここ書いてあるし」
「…ごめんなさい」
「いやいや別に謝らなくていいよ明。今夜おごってね」
「…」
「ね？」
「…はい」